「資器材の置忘れ・管理」

法律家 橋本雄太郎

第18回橋本塾開催にあたってのメッセージ

「資器材の置忘れ・管理」

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、救急活動にも非常に大きな課題を与え続けています。ようやく第7波もピークアウトの兆しが見えてきました。しかし、少しほっとしたのもつかぬ間、今度は、台風が次々に到来し、消防、とりわけ救急活動に携わられている方々に置かれては、一息入れる間もなく、疲労困憊しておられることと推察しています。さらに、第8波の襲来やポスト・パンデミックについても、今のうちに考えておかねばなりません。

そうした状況であるが故から疲労が蓄積し注意が散漫になっているせいかもしれませんが、救急車のAEDバッテリー切れで措置継続ができなかった事案、救急隊がAEDにバッテリーを装着せずに出動してしまった事案、資器材の救急現場での置忘れ、一部記入済み救急活動記録票の救急現場での置忘れ事案等の、救急活動において「あるまじき行為」があったことが報道されています。

資器材に関しては毎日必ずチェックし完璧に取り扱っていると日頃自負されておられると思いますし、当然のことです。しかし、申し送りがしっかりなされていなかったり、期間経過とともに生じる自己放電に気づかなかったり、現場からの迅速離脱に集中し「ふと」忘れ物をしたりと、ちょっとしたミスが近時起きるようになってきたようです。

このような「うっかりミス」は誰もが起こし得る可能性があります。しかし、このようなミスにより傷病者が重篤な結果になってしまった場合には、傷病者側から損害賠償訴訟が起こされる可能性もあります。また、事案によっては種々の刑罰法規に触れる虞もあります。要するに、どんなに疲労困憊し、注意が散漫になっていたとしても、出動した以上は、こうしたミスを犯すことなく活動することが求められているのです。

10月の「塾」では、こうした事案がどのような法令に触れることになるのかを明らかにした上で、こうしたことを起こさないための予防方策に関しても、参加される皆さんと一緒に考えたいと思っています。是非、塾にご参加ください。次の勤務時に犯してしまう虞のある身近な事案の検討です

 
第18回令和4年10月開催
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シリーズ紹介

法律家 橋本雄太郎からのメッセージ

法律家 橋本雄太郎

2020年までに発行された法律家橋本雄太郎のメールマガジン「EMSマガジン」内のメッセージをまとめいます