救急搬送した傷病者が亡くなった場合|EMSマガジン第5号

法律家 橋本雄太郎

(この記事は2018年10月に発行されたEMSマガジン第5号の内容です)

法律家 橋本雄太郎~時論~

 

「救急搬送した傷病者が亡くなった場合」

~EMSマガジン第5号より~

 DNARを巡る問題が、注目されるようになってきました。
 また、かかりつけ医による訪問診療制度が確立されている在宅医療を受けている者が増加傾向にあります。極めて望ましいことと言い得ます。

 その際、訪問診療で看取りを前提にしている場合がほとんどです。したがって、患者の呼吸が停止した、脈が測れない、といった状況になった場合には、かかりつけ医に連絡するように家族に説明し、家族も納得している場合がほとんどです。

 しかし、予期せぬうちにそうした状況になってしまった、あるいは、気が動転してしまった、という場合に、咄嗟に、119番通報してしまうことが少なからず存在します。あるいは、衰弱の激しい患者でも、家族からすれば、まだ生きていて欲しいと望んで、呼吸停止に陥っている患者でも、119番通報し、医療機関に搬送して蘇生を希望される場合もあります。

 その場合に、搬送後、処置で回復することなく、そのまま死亡するケースもあります。救急隊員にとっては、しばしば経験する搬送事案です。こうした事案において、搬送先医療機関では、死亡診断書が書けない、という理由で、警察に通報することが一般的です。

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プロフィール

 法律家
 橋本雄太郎
 [ハシモト ユウタロウ]

~コメント~
病院前救護及び救急医療をめぐる法律問題、災害時の法律問題を主たる研究対象にしています。杏林大学教授として刑事法・医事法を講義してきましたが、約25年前から、消防大学校、救急振興財団東京研修所・九州研修所、各消防本部消防学校等で講義を行い、各地のメデカルコントロール協議会や消防本部の主催する研修会、関連学会等で講演等を頻繁に実施しています。国や自治体の設置する委員会委員も数多く拝命してきました。
主著として『病院前救護をめぐる法律問題』、『救急活動をめぐる喫緊の法律問題』、主編著として『救急活動の法律相談』等があります。


(学歴)

慶應義塾大学法学部法律学科卒業
慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学

(職歴)

杏林大学社会科学部助手、専任講師、助教授を経て教授
大学院国際協力研究科教授を兼ねる
ロンドン大学高等法律学研究所訪問研究員(1997~1998年) 
現在  香川大学客員教授

(学会役員歴)

オーストラリア学会副代表理事
日本航空医療学会評議員
日本病院前救急診療医学会理事

(社会における主な活動歴)

東京消防庁消防行政特別協力賞(平成11年)
総務省消防庁救急業務あり方に関する検討会委員
東京都メディカルコントロール協議会委員
東京消防庁救急懇話会委員
横浜市救急業務委員
さいたま中央地域医療事故対策委員
山形市救急業務あり方検討会委員
茨城県北部地域医療顧問
東京都大学サッカー連盟評議会議長・東京都サッカー協会理事


単著
『病院前救護をめぐる法律問題』(東京法令出版、平成18年)
『テキスト 救急活動をめぐる法律問題』(荘道社、平成20年)  
『救急活動をめぐる喫緊の法律問題』(東京法令出版、平成26年)
編著
『救急活動の法律相談』(新日本法規出版、平成22年)
『刑事訴訟法入門』(八千代出版、平成23年)
DVD
『救急隊員に必要な法律基礎知識』 (新日本法規出版)
『救急活動の法律相談シリーズ 全6巻』 (新日本法規出版)



シリーズ紹介

時論

法律家 橋本雄太郎

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