現行犯逮捕|EMSマガジン第22号

法律家 橋本雄太郎

(この記事は2020年4月発行「EMSマガジン第22号」の一部内容です)


法律家 橋本雄太郎の法律基礎知識

「現行犯逮捕」

~EMSマガジン第22号より~

 (犯罪)捜査とは、犯罪が発生したと思われる場合にその証拠を集める活動で、証拠の収集・確保と犯人の発見・身柄確保をする捜査機関の活動を言います(刑事訴訟法第189条第2項、同法第191条第1項)(なお、刑手続の流れ、捜査の流れについては、『救急活動の法律相談』参照)。

 捜査の方法には、人権侵害の虞のある有形力の行使を伴う逮捕や差押などの強制捜査と、捜査の対象となる者の同意を得て実施される任意捜査の2つがあり、任意捜査が捜査の原則とされています。

 強制捜査を実施する場合には、裁判所が発する令状によるものでなければできないとされています(令状主義)。逮捕令状(正確には逮捕状)、勾留状、捜索差押令状(正確には捜索差押許可状)、鑑定処分許可状などがそれに当たります。
 

 通常・緊急・現行犯、3種類の逮捕

 身柄確保の一つである逮捕とは、被疑者(罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由のある者で、検察官によって起訴される前の者)の身体を拘束し、引き続き短時間の拘束を継続することを言います。適正手続きによらずに身柄拘束をする場合には、刑法第220条の逮捕監禁罪に該当することになります。この逮捕には、通常逮捕、緊急逮捕、現行犯逮捕の3種類のものがあります。


 通常逮捕

 通常逮捕とは、具体的な犯罪を行ったと疑うに足りる相当な嫌疑があり(逮捕の理由)、逃亡又は罪証隠滅の虞がある(逮捕の必要性)場合に、検察官又は司法警察員(警部以上の階級があり公安員会に指定された者)の請求により裁判官が発せられた逮捕状を、被疑者に示しながら身柄拘束する場合をいいます(刑事訴訟法第199条)。

 
 緊急逮捕

 緊急逮捕とは、逮捕状の発布を求めていると、

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プレホス寺子屋「橋本塾」

 - 本塾の意味、意義、役割 -

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プロフィール

 法律家
 橋本雄太郎
 [ハシモト ユウタロウ]

~コメント~
病院前救護及び救急医療をめぐる法律問題、災害時の法律問題を主たる研究対象にしています。杏林大学教授として刑事法・医事法を講義してきましたが、約25年前から、消防大学校、救急振興財団東京研修所・九州研修所、各消防本部消防学校等で講義を行い、各地のメデカルコントロール協議会や消防本部の主催する研修会、関連学会等で講演等を頻繁に実施しています。国や自治体の設置する委員会委員も数多く拝命してきました。
主著として『病院前救護をめぐる法律問題』、『救急活動をめぐる喫緊の法律問題』、主編著として『救急活動の法律相談』等があります。


(学歴)

慶應義塾大学法学部法律学科卒業
慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学

(職歴)

杏林大学社会科学部助手、専任講師、助教授を経て教授
大学院国際協力研究科教授を兼ねる
ロンドン大学高等法律学研究所訪問研究員(1997~1998年) 
現在  香川大学客員教授

(学会役員歴)

オーストラリア学会副代表理事
日本航空医療学会評議員
日本病院前救急診療医学会理事

(社会における主な活動歴)

東京消防庁消防行政特別協力賞(平成11年)
総務省消防庁救急業務あり方に関する検討会委員
東京都メディカルコントロール協議会委員
東京消防庁救急懇話会委員
横浜市救急業務委員
さいたま中央地域医療事故対策委員
山形市救急業務あり方検討会委員
茨城県北部地域医療顧問
東京都大学サッカー連盟評議会議長・東京都サッカー協会理事


単著
『病院前救護をめぐる法律問題』(東京法令出版、平成18年)
『テキスト 救急活動をめぐる法律問題』(荘道社、平成20年)  
『救急活動をめぐる喫緊の法律問題』(東京法令出版、平成26年)
編著
『救急活動の法律相談』(新日本法規出版、平成22年)
『刑事訴訟法入門』(八千代出版、平成23年)
DVD
『救急隊員に必要な法律基礎知識』 (新日本法規出版)
『救急活動の法律相談シリーズ 全6巻』 (新日本法規出版)


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シリーズ紹介

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